満員電車やエレベーターの中など、人が密集している場所で気になるのが汗。
身体にとって必要な汗と上手に付き合いましょう。
汗をかくことは 不快 というイメージを持たれがちですが、熱を体外に逃がして体温調節をするための必要な生理現象です。
それゆえ汗を止めることはできませんが、ちょっとした工夫やグッズを活用することで抑えることはできます。
これから迎える梅雨と夏に向けて、汗と上手に付き合っていく方法を知りましょう。
汗が出る器官「汗腺」には2種類があり、それぞれに性質や仕組みが異なります。
①エクリン腺からの汗
全身に分布している汗腺は、主に体温調整のために汗を出すもの。
ここから分泌される汗は、血液中の水分をもとに作られているので99%以上は水分。
無味・無臭であることが特徴です。
②アポクリン腺からの汗
体の限られた部分にあり、特に脇の下や外陰部などの特定の部位に分布。
エクリン腺と同じく出たばかりの汗は無臭ですが、含有する脂質やタンパク質などの成分が皮ふ表面の細菌によって分解されることで臭いを発します。
汗が白濁していることも特徴です。
◎拭く
アポクリン腺からの汗は、臭いに変わる前にこまめに拭く事がポイント。
特に脇からの汗は汗ジミにもなるので要注意。
最近はデオドラント効果のあるものやパウダータイプのものなど、さまざまなウェットシートなどが販売されているので、使い分けてみて。
◎冷却する
脇、首の後ろ、ひざの裏などのリンパ節を冷やすことで体内を巡る血液が冷却され、汗を抑えることも。
外出先では、冷えたペットボトルで部位を冷やすだけでも有効です。瞬間冷却スプレーや冷却タオルなどの便利なグッズも市販されているので活用してみても◎。
◎圧迫する
舞妓さんは真夏でも汗をかかないよう「半側発汗」という圧迫法をしています。
これは身体の片側を圧迫するともう片方だけ発汗する作用のこと。
それを活用して胸の上あたりを紐などで圧迫することで、脇汗と顔の汗を抑えることができると言われています。
◎吸収させる
着替える前やお風呂上がりにベビーパウダーやボディパウダーを肌につけておくと、パウダーが汗を吸収してくれます。
洋服の汗ジミを防ぐため、脇や襟など汗をかきやすい場所にパウダーをつけておく手段も有効です。粉は洗濯して落とすことができます。